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オリジナル小説をぽつぽと書いてゆきます
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 それは、あと数日で夏休みが終わると言う日。
 悠宇に
 「お願いがあるんだけど」
 と言われ、麟は悠宇の変わりにその場所へいた。


 悠宇の代理で指定されたファミレスへ行くと、そこに待っていたのは中学の時の同級生である桜井 正義と、ひょんなことから知り合った1つ年上の成田 充槻がいた。
 そのメンツを見ただけで、麟は嫌ぁな予感がした。
 嫌な予感は、悲しくも的中した。
 ファミレスに集まった理由は、正義の受験勉強の手伝いと、充槻の宿題の手伝い、だったのだ。

 もう何杯お替りしたかも分らないコーヒーがまたなくなり、麟はため息をついた。
 「正義、まだ?」
 問いかけるが、返事はなかった。
 理由は簡単だ・・・真剣になっていたのだ。
 「確かにちょっと、眠いな」
 麟の向かいに座っている充槻が、あくびをひとつ。
 とっくに、24時を超えていた。
 「受験って、メンドーだよな」
 どうにか無事に高校を卒業し、専門学校に通った充槻もにも宿題は課せられたようだったが、一足先に終わらせていた。
 「つーかさぁ。悠宇って、いつもこんなことに付き合ってたのか?」
 「俺が卒業できたのも、専門いけたのも、全部水沢のお陰」
 言われてみれば、去年の夏はマンションに充槻が入り浸ったり、悠宇の外出も多かったのだ。
 つまりそれは、悠宇が充槻の勉強を手伝ったということで。
 「礼はカラダで返すって言ったんだけどさぁ」
 「ちげーだろ」
 呆れながらも突っ込むと、充槻はけらけらと笑った。
 それを見て麟は、大きくため息をついた。
 「なんつーか・・・」
 「あ?」
 麟が思わず漏らした言葉に、充槻は軽く眉根を上げた。
 知ってはいたが、一応、悠宇は友達思いではあるのだ。
 ただ、充槻の受験勉強と正義の試験勉強と自分の試験勉強を同時にやっていたのかと思うと、正直、呆れた。
 まさかそこまで、友達思いだとは感じていなかったのだ。
 「悠宇をなんだと思ってんだ」
 「俺らだって、悪ぃとは思ってるけどさぁ。ただ、他に適任いねーし。今、俺の目の前にいる誰かさんは、つめてーし」
 「誰のことだよ、誰の」
 その言葉に、充槻はわざとらしく笑った。
 「そのノリで喧嘩も連れ出してんだろ?」
 「さあな」
 しらばっくれて、充槻は新しいタバコに火をつけた。
 「ってゆーかさー。麟、本当に水沢さんと付き合ってんの?」
 「・・・はあ?」
 麟は、正義の方を見て思いっきり固まった。
 が、正義の視線は手元の宿題に釘付けだった。
 「なに言ってんだよ、お前?」
 呆然と言う麟を見て、充槻はくすくすと笑い始めた。
 正義の思考回路の殆どは、宿題に使われていた。
 たった数パーセントの部分で、思わず突っ込みを入れたのだ。
 「なんで知らなかったワケ?」
 そう聞くが、視線は宿題に釘付けのままだ。
 「聞くなよ、桜井」
 充槻は、可笑しくてたまらず、笑いを止める事ができない。
 「水沢が、1日にあったこと洗いざらい話すワケねーだろ?」
 「麟も聞けって」
 「別に俺は、監視してるわけじゃねーし」
 「でも、自分の彼女が何処で何してるか、知ってたっていいんじゃない?」
 「大体は知ってるよ」
 「大体、だしょ?」
 「桜井、カワイそうだからこれ以上突っ込むなよ」
 充槻は死にそうな程に笑っている・・・言葉も、笑いの間にしかない。
 「ってゆーかさー。水沢さんも麟に素っ気ないし」
 「止せ、桜井。可笑しすぎて死ぬ」
 充槻の笑いは止まらない。
 「俺、よっぽど成田と水沢さんが付き合ってるものかと・・・」
 「正義!」
 麟がちょっと強く言ったとたん、正義は手を止めて顔を上げた。
 「なに?俺、なんも悪い事言ってないけど?」
 けろりとした表情で言う正義を見て、麟は「でたな」と思った。
 稀に、ものすごく黒い部分を見せる正義。
 麟の認識としては「一見してA型にしか見えない正義が、実はB型なのが分る瞬間」だ。
 「おっしゃるとーりで」
 麟はわざとらしくゆっくりと言った。
 こうなった正義には逆らわない方がいい事を、今までの付き合いから十分に知っていた。
 「でさ?本当に付き合ってるわけ?」
 「・・・」
 えーと、この場合の対応は?と、麟は考えた。
 返事がないのをみて、充槻は言いたかった事を口にした。
 「まあまあ。桜井、そう聞いて素直に返すヤツかよ?」
 「まあ、そうだけど」
 「本当に付き合ってても、俺らの前でイチャつく奴らかよ?」
 「違うと思う」
 「だろ?この程度の反応が、妥当だよ」
 「まあ」
 こくりと、正義は頷いた。
 「もし俺の前で2人がイチャついたら、俺の標的は永遠に疾風に決定」
 「なんだよ、ソレ!」
 「むかつくから」
 「てめ・・・」
 麟のこめかみに、怒りのマークが浮かぶ。
 が。
 そんな空気を全く読まないで、正義が口を挟む。
 「100歩譲って付き合ってんのはいいとして、ヤってんのかな?と思うと、俺はすげーナゾ」
 「をい!」
 麟の反論とほぼ同時に、充槻は笑い始めた。
 「さーくーらーいー。あの水沢と付き合って、ヤらないオトコがいると思ってんのか?」
 「いや」
 「だろ?なら聞くな」
 充槻は笑い死に寸前で、すでにお腹を抱えている。
 「アレで水沢が寝技も得意だったら、俺、死ぬ」
 充槻の状態は、もはや「ここまで深夜のファミレスで大笑いするヤツはいない」状態だ。
 「おーい、成田さーん。こっちに帰ってきてくださーい」
 あまりの笑い様に、逆に、正義が真顔になった。
 「誰のせいだよ、誰の」
 麟は思わずつぶやくが、誰も返事するものはいなかった。





あとがき

 えーと、イミなし・ヤマなし・オチなしです。
 ただのだべり、です。

 そのメンバー、メンバーごとに会話の内容って違うと思うんですが。
 この3人だと、こーなる。
 麟・・・ボケ
 充槻・・・ツッコミ
 正義・・・基本、フォロー
 珍しくコレは、正義がツッコミですけどね☆

 こーゆー何気ない日常会話とか、書くのけっこう好きなんですけど、読者には面白くないと思います・・・すいません(。-人-。) ゴメーン
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