オリジナル小説をぽつぽと書いてゆきます
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「ね〜え、デートしようよぉ」
「ね〜え、デートしようよぉ」
という友里からの電話に、断る理由もなくて、約束をした。
場所は、表参道・・・友里が誘わなければ、行きもしない場所だった。
会って間もなく、とあるカフェに落ち着いた矢先、
「はいこれ、チョコレート」
と満面の笑みの友里から差し出された、小さな紙袋。
友里の本命はこれだったみたいで。
中学の時から続く、バレンタインのチョコレート。
日付がずれ込んでいることは、関係ないらしい。
そんな有里の態度をどことなく嬉しく思いながら、素直に受け取った。
そういえば、前に『私は水沢 勇樹の彼女だもん』って言ってたっけ?
「また、お礼は3倍返しって言う?」
「言わなーい。また悠宇とデートできれば、文句言わない」
その反応に、思わず笑う。
「悠宇、今日この後の予定は?」
「ん?」
その雰囲気から、夕飯も一緒に食べたいという友里の意思表示が見えた。
「特に考えてなかったけど、夕飯一緒するなら、連絡しないと」
「連絡?」
カップを持つ有里の手が、止まった。
「1人暮らししてるのは、話したよね?」
「うん」
「ちょっと事情があって、同居人がいるんだ」
「え?!」
カチャンと、少し音を立ててカップがソーサーに置かれた。
もちろん有里の顔は、驚きの表情。
「彼氏?」
「違うって」
どーしてそーなるかな?
心の中でため息を付いた時だった。
「・・・行く」
「は?」
友里の表情は真剣だった。
「どんなヤツか、見たい」
「え?」
「彼氏じゃないって言ったけど?」
「カンケーない!」
こうなると、友里は止められない・・・いや、止められるわけがない。
なので仕方なく、友里を連れて帰宅した。
「ただいま」
夕飯の材料を買ってから帰宅して、いつもの習慣で口にするが、返事がない。
リビングへ入ったが、そこに疾風の姿はなかった。
「留守?」
友里が聞く。
でかけるとは、言ってなかったはず。
「んー、ちょっと待って」
荷物をダイニングテーブルに置いてから疾風の部屋をノックすると、ややあってから、ドアが開いた。
「あ、お帰り」
その片手に携帯が握られていた。
電話かメールを、していたんだろう。
「ただいま・・・メールしたけど、友達、連れてきた」
「ああ」
そう言って、麟が顔を出したとたんだった。
「あぁぁぁ!」
友里が大声を出し、麟を指さした。
「あ?ローズ?」
「え?」
三者三様の驚きの顔が並ぶ。
『ローズ』は、有里がモデルをしている時の芸名。
「2人、知り合い?」
「モデルのバイトで」
「悠宇はなんで、麟くんと一緒なの?」
「同じ学校」
「二人はなん・・・あ?ローズ、お前の苗字って月野じゃ?」
「そう」
「嵐山の月野の妹で、中学一緒」
「へ?」
そしてしばしの沈黙が流れる。
「つまり・・・」
麟がうんざりした表情を作る。
「世の中って狭い!ってやつぅ?」
「みたいね・・・」
3人はお互いに顔を見合わせると、思わず噴き出した。
夕飯は、鍋。
3人で囲みつつ、誰一人箸を止めることなく話をしながら、食事は進む。
そして、有里がしみじみと言った。
「でもまさかねー。悠宇が麟くんと一緒にいるとは思わなかった」
「信宗さんのせいだけどね」
「でも、麟くんもよくあっさり住み込むよね」
「いくら叔母でも、あんまり長く居候するのもさぁ・・・」
「そうじゃなくって!悠宇と一緒に、ってコト」
「だから!俺はてっきり、水沢だと思ってたって」
「それは聞いた」
有里は一刀両断する。
「だいたい、なんで悠宇ってわからないかな?」
「悪ぅございました」
「先入観でしょ、先入観」
「なんで悠宇がフォローするの?」
「節穴だから」
「あのなぁ」
「まあ、節穴よねぇ」
有里の呆れた表情に、疾風はふてくされる。
「水沢は男だって思いこんでたんだから、仕方ねーだろ」
「せめて兄弟とかさぁ」
「親戚くらいは思ったって!」
「どんかーん」
「私も言った。鈍いって」
「うん。鈍い・・・天然」
「好き勝手言いやがって・・・」
「疾風。キャラ変わってるよ」
「ほっといてくれ」
「有里も意地悪いよ」
「だって、麟くんからかうのおもしろいんだもん」
「・・・」
有里の即答に、思わず固まった。
「さすが、有里」
「褒めてくれてありがとう」
嫌味もこめて言うと、ウインク付きで返してきた。
それを見て、疾風と2人でそれぞれの意味で、ため息をついた。
途中のあとがき
しょせん麟って、ボケキャラだよね?って(曝
「by and by」では薫くんに一役買ってもらいましたので、ここでは有里に一役買ってもらいました。
とゆーか、穴埋めっちゅーか(汗)
有里がいることで&有里と3年間一緒にいたお陰で、悠宇は少しづつ女の子にシフトしていった設定で。
まあ、そーゆー話もあるんですけど。
悠宇の心を女の子側にシフトするには、ちょっと有里に手伝ってもらわないとダメだったです。
3人で話しているシーン、誰が誰かきっちり分ってもらえるのか不安ですが、悠宇と有里の口調が違うので大丈夫かな?と思いますが、分り難いようでしたら文句、受け付けますm(_ _;)m
という友里からの電話に、断る理由もなくて、約束をした。
場所は、表参道・・・友里が誘わなければ、行きもしない場所だった。
会って間もなく、とあるカフェに落ち着いた矢先、
「はいこれ、チョコレート」
と満面の笑みの友里から差し出された、小さな紙袋。
友里の本命はこれだったみたいで。
中学の時から続く、バレンタインのチョコレート。
日付がずれ込んでいることは、関係ないらしい。
そんな有里の態度をどことなく嬉しく思いながら、素直に受け取った。
そういえば、前に『私は水沢 勇樹の彼女だもん』って言ってたっけ?
「また、お礼は3倍返しって言う?」
「言わなーい。また悠宇とデートできれば、文句言わない」
その反応に、思わず笑う。
「悠宇、今日この後の予定は?」
「ん?」
その雰囲気から、夕飯も一緒に食べたいという友里の意思表示が見えた。
「特に考えてなかったけど、夕飯一緒するなら、連絡しないと」
「連絡?」
カップを持つ有里の手が、止まった。
「1人暮らししてるのは、話したよね?」
「うん」
「ちょっと事情があって、同居人がいるんだ」
「え?!」
カチャンと、少し音を立ててカップがソーサーに置かれた。
もちろん有里の顔は、驚きの表情。
「彼氏?」
「違うって」
どーしてそーなるかな?
心の中でため息を付いた時だった。
「・・・行く」
「は?」
友里の表情は真剣だった。
「どんなヤツか、見たい」
「え?」
「彼氏じゃないって言ったけど?」
「カンケーない!」
こうなると、友里は止められない・・・いや、止められるわけがない。
なので仕方なく、友里を連れて帰宅した。
「ただいま」
夕飯の材料を買ってから帰宅して、いつもの習慣で口にするが、返事がない。
リビングへ入ったが、そこに疾風の姿はなかった。
「留守?」
友里が聞く。
でかけるとは、言ってなかったはず。
「んー、ちょっと待って」
荷物をダイニングテーブルに置いてから疾風の部屋をノックすると、ややあってから、ドアが開いた。
「あ、お帰り」
その片手に携帯が握られていた。
電話かメールを、していたんだろう。
「ただいま・・・メールしたけど、友達、連れてきた」
「ああ」
そう言って、麟が顔を出したとたんだった。
「あぁぁぁ!」
友里が大声を出し、麟を指さした。
「あ?ローズ?」
「え?」
三者三様の驚きの顔が並ぶ。
『ローズ』は、有里がモデルをしている時の芸名。
「2人、知り合い?」
「モデルのバイトで」
「悠宇はなんで、麟くんと一緒なの?」
「同じ学校」
「二人はなん・・・あ?ローズ、お前の苗字って月野じゃ?」
「そう」
「嵐山の月野の妹で、中学一緒」
「へ?」
そしてしばしの沈黙が流れる。
「つまり・・・」
麟がうんざりした表情を作る。
「世の中って狭い!ってやつぅ?」
「みたいね・・・」
3人はお互いに顔を見合わせると、思わず噴き出した。
夕飯は、鍋。
3人で囲みつつ、誰一人箸を止めることなく話をしながら、食事は進む。
そして、有里がしみじみと言った。
「でもまさかねー。悠宇が麟くんと一緒にいるとは思わなかった」
「信宗さんのせいだけどね」
「でも、麟くんもよくあっさり住み込むよね」
「いくら叔母でも、あんまり長く居候するのもさぁ・・・」
「そうじゃなくって!悠宇と一緒に、ってコト」
「だから!俺はてっきり、水沢だと思ってたって」
「それは聞いた」
有里は一刀両断する。
「だいたい、なんで悠宇ってわからないかな?」
「悪ぅございました」
「先入観でしょ、先入観」
「なんで悠宇がフォローするの?」
「節穴だから」
「あのなぁ」
「まあ、節穴よねぇ」
有里の呆れた表情に、疾風はふてくされる。
「水沢は男だって思いこんでたんだから、仕方ねーだろ」
「せめて兄弟とかさぁ」
「親戚くらいは思ったって!」
「どんかーん」
「私も言った。鈍いって」
「うん。鈍い・・・天然」
「好き勝手言いやがって・・・」
「疾風。キャラ変わってるよ」
「ほっといてくれ」
「有里も意地悪いよ」
「だって、麟くんからかうのおもしろいんだもん」
「・・・」
有里の即答に、思わず固まった。
「さすが、有里」
「褒めてくれてありがとう」
嫌味もこめて言うと、ウインク付きで返してきた。
それを見て、疾風と2人でそれぞれの意味で、ため息をついた。
途中のあとがき
しょせん麟って、ボケキャラだよね?って(曝
「by and by」では薫くんに一役買ってもらいましたので、ここでは有里に一役買ってもらいました。
とゆーか、穴埋めっちゅーか(汗)
有里がいることで&有里と3年間一緒にいたお陰で、悠宇は少しづつ女の子にシフトしていった設定で。
まあ、そーゆー話もあるんですけど。
悠宇の心を女の子側にシフトするには、ちょっと有里に手伝ってもらわないとダメだったです。
3人で話しているシーン、誰が誰かきっちり分ってもらえるのか不安ですが、悠宇と有里の口調が違うので大丈夫かな?と思いますが、分り難いようでしたら文句、受け付けますm(_ _;)m
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