オリジナル小説をぽつぽと書いてゆきます
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11月に入った頃、室田からある提案があった。
11月に入った頃、室田からある提案があった。
12月の23・24・25日あたりに泊まりがけでTDRに行かないか?と。
いままでにあまりTDRに興味のあるような素振りを見せなかった悠宇だったが、この提案には信じられないくらいの喜びをみせた。
そして、24日はランド・25日はシーで遊ぼうという約束になった。
12月24日の早朝、珍しく室田は車で迎えに来た。
「車?」
「バイクじゃ、お土産もって帰れないだろ?」
「そうだけど」
「借り物だけどね」
そう言って笑った。
そして24日はランドのクリスマスを閉園まで満喫し
「シーの中のホテルが取れたから」
と促されてシーへ向かい、室田が受付を済ませ、部屋へ向かった。
「はい、どうぞ」
ホテルマンよろしく、室田がドアを開ける。
さすがに女の子というべきか、悠宇はうれしそうに部屋へ入り、まずは窓辺へ向かった。
「わぁ」
シーの夜景が一望できる。
「すごーい。ディズニーの世界にいるみたい」
今までに見たことのないようなはしゃぎぶりだった。
それをわが身のようにうれしそうに感じつつ、室田の方は、落ち着いて部屋の中を探索していた。
「あれ?こっちにも部屋?」
悠宇はふいに気づき、まだ室田が空けていない扉へと近づき、その扉を開ける。
「ああ、ベッドルームね。そうすると、こっちにバスルームもあるのか?」
扉を開けたまま固まっている悠宇を素通りして、ベッドルーム内の探索も続ける。
「どうした?」
バスルームを一瞥した後も、まだ扉を開けたまま固まっている悠宇のもとへと近づく。
「え?」
まだ少し、呆然とした表情の悠宇。
その理由は、ベッドが一つでキングサイズだったこと。
つまり、この部屋がスイートだったことに気づいたからだった。
特に気にしていなかったのも落ち度といえば落ち度だったが、部屋がダブルでも驚いたとは思うが、まさかスイートを取るなど想像もしていなかったのだ。
「何だかんだ言って、ずっと外にいたから寒かったろ?先にバスルーム使う?」
「えっと・・・」
まだ、ここがスイートだということに気をとられている悠宇の視線はさ迷うばかり。
「俺は、後でも先でもいいけど?」
「あの・・・先にどうぞ」
「わかった。じゃあ、先に使わせてもらうよ」
そうして室田が先にバスを使い、その後に悠宇がシャワーをすませて出てくると、室田の姿はベッドルームにはなかった。
室田は隣の部屋のソファに腰かけ、片手には缶ビール、もう片手にはシーのマップを手にしていた。
悠宇が部屋に入ってきたのに気づくと、「何か飲む?」と声をかけてきた。
さすがに、ビールを勧めてはこなかった。
「ううん。いい」
「そっか」
そう言うと、ビールとマップをテーブルに置き、自分の左側の座面をぽんぽんと叩いた。
「ここに座れ」というジェスチャーだった。
笑顔で返事をすると、まずは手に持っている洋服などを空いているチェストにしまってから、悠宇は室田の隣に座った。
座ると、自然に左腕を悠宇の肩にまわし、軽く引き寄せた。
「疲れた?」
「ちょっとは疲れたけど、1日すごく楽しかったから大丈夫」
にこりと笑う悠宇の表情を見て、同じ様にうれしそうに室田も笑った。
「じゃあ、ちょっと目つぶって」
「え?」
「目をつぶって、手、出して」
そのままニコニコと笑い続ける室田の笑顔に負けて悠宇は従い、目を閉じて両手を胸の前に出した。
と−−−。
目を開けてみると、手の上にちょうど手の平分位の大きさのラッピングされた箱が置かれていた。
「なぁに、これ?」
「開けてみな」
あくまでも、室田の表情はうれしそうににこにこ笑うだけだった。
「うん・・・」
戸惑いながらもリボンを解き包み紙をはがし箱を開けると、ジュエリーが入っていると思われるケースが出てきた。
そしてそれを開ける。
「わ。ネックレス・・・」
それは、いかにも女の子の好みそうなハートモチーフと小さなダイヤのヘッドがついたネックレスだった。
「かわいい」
「気に入った?」
「うん」
「クリスマスプレゼントだから」
そう言いながら、悠宇の髪をそっとなぜる。
「え・・・でも私何も用意してないし」
「いいよ。前にやるって言ったろ?」
それは、もう5年も前の約束。
「でも」
「いいって」
これではまるで、前回と一緒。
「・・・じゃあ、いつかお返しするから」
「はいはい」
自分が贈り、悠宇が受け取ってくれれば、室田にはそれで十分だった。
「付けてあげるよ」
ネックレスだけを箱から取り出し付けようとすると、悠宇も大人しくそれに従った。
そして、自分の首にかかったことを手で確認すると、自然と笑みがこぼれた。
「ありがと」
「どういたしまして」
そう返すと、室田は顔を近づけた。
「本当にありがと」
悠宇は大人しく静かに瞳を閉じ、室田はそっと唇を重ねた。
「水沢」
そのまま悠宇を引き寄せ、肩を抱いた。
「明日、何時くらいから動き出す?」
「せっかくだから、開園から入場がいいなぁ」
「それじゃあ、遅くても7時頃には起きるか。水沢のほうが、支度に時間必要だろ?それでいい?」
「うん」
「そろそろ12時か・・・明日のためにも、寝るか」
「うん」
「じゃあ、この部屋の電気消すから、先に隣行ってな」
「あ・・・うん」
立ち上がると軽く背中を押されたので、悠宇はそのまま先にベッドルームへ向かった。
途中のあとがき
書き溜めを使って、らくらくあっぷ(*^m^*) ムフッ
今回は、2日の話を3分割です。
設定的には、泊まったのはミラコスタのミラコスタ・スイート。
ま、企業繋がりとかで手を回して、払えない値段じゃないだろーというのが、ありましてね。
ま、この先の展開はなんとなく読めてくるだろうとは思いますが(笑
ちなみに・・・この話しが瞳か充槻との事しか書かれてないですが、悠宇(勇樹)の初キスの相手は室田ではありません。
悪しからず。
その話も別途あるんですけどね・・・あまり書く気がなかったりします(汗
12月の23・24・25日あたりに泊まりがけでTDRに行かないか?と。
いままでにあまりTDRに興味のあるような素振りを見せなかった悠宇だったが、この提案には信じられないくらいの喜びをみせた。
そして、24日はランド・25日はシーで遊ぼうという約束になった。
12月24日の早朝、珍しく室田は車で迎えに来た。
「車?」
「バイクじゃ、お土産もって帰れないだろ?」
「そうだけど」
「借り物だけどね」
そう言って笑った。
そして24日はランドのクリスマスを閉園まで満喫し
「シーの中のホテルが取れたから」
と促されてシーへ向かい、室田が受付を済ませ、部屋へ向かった。
「はい、どうぞ」
ホテルマンよろしく、室田がドアを開ける。
さすがに女の子というべきか、悠宇はうれしそうに部屋へ入り、まずは窓辺へ向かった。
「わぁ」
シーの夜景が一望できる。
「すごーい。ディズニーの世界にいるみたい」
今までに見たことのないようなはしゃぎぶりだった。
それをわが身のようにうれしそうに感じつつ、室田の方は、落ち着いて部屋の中を探索していた。
「あれ?こっちにも部屋?」
悠宇はふいに気づき、まだ室田が空けていない扉へと近づき、その扉を開ける。
「ああ、ベッドルームね。そうすると、こっちにバスルームもあるのか?」
扉を開けたまま固まっている悠宇を素通りして、ベッドルーム内の探索も続ける。
「どうした?」
バスルームを一瞥した後も、まだ扉を開けたまま固まっている悠宇のもとへと近づく。
「え?」
まだ少し、呆然とした表情の悠宇。
その理由は、ベッドが一つでキングサイズだったこと。
つまり、この部屋がスイートだったことに気づいたからだった。
特に気にしていなかったのも落ち度といえば落ち度だったが、部屋がダブルでも驚いたとは思うが、まさかスイートを取るなど想像もしていなかったのだ。
「何だかんだ言って、ずっと外にいたから寒かったろ?先にバスルーム使う?」
「えっと・・・」
まだ、ここがスイートだということに気をとられている悠宇の視線はさ迷うばかり。
「俺は、後でも先でもいいけど?」
「あの・・・先にどうぞ」
「わかった。じゃあ、先に使わせてもらうよ」
そうして室田が先にバスを使い、その後に悠宇がシャワーをすませて出てくると、室田の姿はベッドルームにはなかった。
室田は隣の部屋のソファに腰かけ、片手には缶ビール、もう片手にはシーのマップを手にしていた。
悠宇が部屋に入ってきたのに気づくと、「何か飲む?」と声をかけてきた。
さすがに、ビールを勧めてはこなかった。
「ううん。いい」
「そっか」
そう言うと、ビールとマップをテーブルに置き、自分の左側の座面をぽんぽんと叩いた。
「ここに座れ」というジェスチャーだった。
笑顔で返事をすると、まずは手に持っている洋服などを空いているチェストにしまってから、悠宇は室田の隣に座った。
座ると、自然に左腕を悠宇の肩にまわし、軽く引き寄せた。
「疲れた?」
「ちょっとは疲れたけど、1日すごく楽しかったから大丈夫」
にこりと笑う悠宇の表情を見て、同じ様にうれしそうに室田も笑った。
「じゃあ、ちょっと目つぶって」
「え?」
「目をつぶって、手、出して」
そのままニコニコと笑い続ける室田の笑顔に負けて悠宇は従い、目を閉じて両手を胸の前に出した。
と−−−。
目を開けてみると、手の上にちょうど手の平分位の大きさのラッピングされた箱が置かれていた。
「なぁに、これ?」
「開けてみな」
あくまでも、室田の表情はうれしそうににこにこ笑うだけだった。
「うん・・・」
戸惑いながらもリボンを解き包み紙をはがし箱を開けると、ジュエリーが入っていると思われるケースが出てきた。
そしてそれを開ける。
「わ。ネックレス・・・」
それは、いかにも女の子の好みそうなハートモチーフと小さなダイヤのヘッドがついたネックレスだった。
「かわいい」
「気に入った?」
「うん」
「クリスマスプレゼントだから」
そう言いながら、悠宇の髪をそっとなぜる。
「え・・・でも私何も用意してないし」
「いいよ。前にやるって言ったろ?」
それは、もう5年も前の約束。
「でも」
「いいって」
これではまるで、前回と一緒。
「・・・じゃあ、いつかお返しするから」
「はいはい」
自分が贈り、悠宇が受け取ってくれれば、室田にはそれで十分だった。
「付けてあげるよ」
ネックレスだけを箱から取り出し付けようとすると、悠宇も大人しくそれに従った。
そして、自分の首にかかったことを手で確認すると、自然と笑みがこぼれた。
「ありがと」
「どういたしまして」
そう返すと、室田は顔を近づけた。
「本当にありがと」
悠宇は大人しく静かに瞳を閉じ、室田はそっと唇を重ねた。
「水沢」
そのまま悠宇を引き寄せ、肩を抱いた。
「明日、何時くらいから動き出す?」
「せっかくだから、開園から入場がいいなぁ」
「それじゃあ、遅くても7時頃には起きるか。水沢のほうが、支度に時間必要だろ?それでいい?」
「うん」
「そろそろ12時か・・・明日のためにも、寝るか」
「うん」
「じゃあ、この部屋の電気消すから、先に隣行ってな」
「あ・・・うん」
立ち上がると軽く背中を押されたので、悠宇はそのまま先にベッドルームへ向かった。
途中のあとがき
書き溜めを使って、らくらくあっぷ(*^m^*) ムフッ
今回は、2日の話を3分割です。
設定的には、泊まったのはミラコスタのミラコスタ・スイート。
ま、企業繋がりとかで手を回して、払えない値段じゃないだろーというのが、ありましてね。
ま、この先の展開はなんとなく読めてくるだろうとは思いますが(笑
ちなみに・・・この話しが瞳か充槻との事しか書かれてないですが、悠宇(勇樹)の初キスの相手は室田ではありません。
悪しからず。
その話も別途あるんですけどね・・・あまり書く気がなかったりします(汗
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Re:こんにちは〜
こんにちわ・・・またのコメント、ありがとうございます。
>すごいですね、きっちりアップされている。
いえいえ・・・実はコレ、予約かけてアップしているだけなんですぉ(汗
なので、ぜんぜんすごくないんで、お恥ずかしい限りです。
>サイトリニューアル中にぐっちゃぐちゃになり、
うわΣ(・ω・ノ)ノ!
考えただけで泣けてきますね。
私は危うく仕事でおばかやりそうになって、真っ青になったことがあります。
もしかしたら、1からやり直した方が早かったりするかもしれませんね(泣
無理せずに、頑張ってくださいね
>すごいですね、きっちりアップされている。
いえいえ・・・実はコレ、予約かけてアップしているだけなんですぉ(汗
なので、ぜんぜんすごくないんで、お恥ずかしい限りです。
>サイトリニューアル中にぐっちゃぐちゃになり、
うわΣ(・ω・ノ)ノ!
考えただけで泣けてきますね。
私は危うく仕事でおばかやりそうになって、真っ青になったことがあります。
もしかしたら、1からやり直した方が早かったりするかもしれませんね(泣
無理せずに、頑張ってくださいね